バンダナショップ オープン!宮崎日日新聞コラム掲載より 2012.7.31


抗がん剤終了後、体力が回復してきたのでバンダナショップを開きました。抗がん剤治療中の人、円形脱毛症の人、脳腫瘍で手術の部分だけ髪を剃り、かつらがかぶれない人など、さまざまな方が来られます。

毎日が感動の物語です。小児がんの小学生が治療中の頭を見せながら「今日は楽しい! いろいろな柄のバンダナがあるよ」そう言いながら、色とりどりのバンダナをかぶる姿を見て、ショップを開いてよかったと、心の底から思いました。

ある日、20代前半の乳がんの女性が、帽子を深々とかぶり店に入ってきました。初めは地味な色のバンダナを選んでいましたが、明るい柄を見つけると、帽子を取り「今日はこのバンダナを着けて帰ります!」その後ろ姿は自信に満ち、しっかりと胸を張っていました。

今は、患者さんの笑顔とさっそうと歩く後ろ姿に、私は日々勇気をいただきます。そして、1日でも長く生き抜こうと決意します。

(宮崎市・AKOバンダナショップ 藤野ア子